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長谷川慶太郎




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2013年長谷川慶太郎の大局を読む(CD付)

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  • 著者:長谷川慶太郎
  • 出版社:李白社/ビジネス社
  • ISBN9784828416786
  • 発売日:2012年9月28日
  • 1600円(税込)

<内容>

二〇一二年はギリシャの財政危機に端を発したユーロ危機によって世界経済が何度も大揺れした年だと言っていい。このユーロ危機によってユーロ崩壊への懸念が出るたびに共通通貨ユーロの下落はもとより、PIIGSと呼ばれるユーロ圏諸国の国債価格が暴落し、世界の株式市場や為替レートも大変動するなど目に見える大きな影響が生じた。

それに右往左往してしまった日本の投資家、経営者、ビジネスマンも数多くいたのだが、そういう人たちはやはり本書のテーマである「大局」を見失っていると言わざるを得ない。ユーロにしても大局を押さえていれば冷静にその推移を見つめることができるはずだ。本書でも詳細に述べているようにユーロは東西ドイツ統合の代償として導入された。それに合意したフランスをはじめEU諸国およびドイツは何としてもユーロを維持しなければならないという強い使命感と義務感を持っている。これがユーロの大局である。

したがって、世界経済を理解するには目の前で起こっている現象だけに注目するのではなく歴史的な経緯にも考慮を払わなければならない。ユーロについても表面的な動静だけを見ていたら、投資家としても経営者としてもビジネスマンとしても判断を誤ることになる。歴史的な経緯も含めてつねに大局への目配せを忘れないようにしていただきたい。(まえがきより)

<目次>

まえがき

第1章:アメリカで新大統領が誕生か

構造変化にさらされる世界のエネルギー市場
シェールガスはアメリカを中心に世界中で出ている
天然ガスの流通が変わって起こる大きな変化
大打撃を受ける中東、南米、ロシアの産油国
エネルギー価格と農産物価格は強く関連している
エタノールは原油1バレル50ドルでコスト割れ
投資と技術革新を誘うシェールガス革命
全米での電力会社の統合と大規模な設備投資
天然ガスを使えば自動車の燃費は大幅にダウンする
製造業復活に向けて始まったアメリカ国内への大規模投資
世界の石油化学工業の潮流に乗り遅れる日本企業
米大統領選はロムニーの勝利
戦いの焦点はオバマの公平論とロムニーの自由論
今後も自由を優先するアメリカが世界経済の中心となる
3つの理由で大統領再選が厳しくなってきたオバマ
医療保険改革法の合憲判断はオバマ再選の追い風ではない
企業経営者にフリーハンドを与えるロムニーの政策
3つの強みによって大きな力を発揮するアメリカ
2013年以降にアメリカ経済は急速に回復する

第2章:危機は続いても崩壊しないユーロ

放漫財政から規律ある財政へ
赤字を増やしても制裁がないことが生んだユーロ危機
財政規律を守らせるEU新条約への25ヵ国による合意
財政赤字に苦しむPIIGSの取り組み
二度の総選挙を経て緊縮財政を受け入れたギリシャ
住宅バブル崩壊で巨額の債務に苦しむスペインの金融機関
労働改革にやっと手を付けたイタリアのモンティ政権
財政赤字克服に奮闘しているアイルランドとポルトガル
新大統領が誕生したフランスの動向
EU新条約を見直すという公約が実現するはずはない
雇用創出どころか人員の大幅削減が相次ぐフランスの大企業
ドイツは絶対にユーロを見捨てない
共通通貨ユーロの導入は東西ドイツ統合の代償だった
労使関係の改善によって支えられているドイツ経済の強さ
ドイツのヘゲモニーの中で展開されるユーロ圏の財政政策
長期間にわたって困難なユーロ圏諸国の経済回復

第3章:デフレとエネルギーによって日本が変わる

日本でも起こるエネルギー革命
点検で停止した原発も容易には再稼動できなくなった
LNG輸入よりも有望な日本周辺海域のメタンハイドレート
エネルギー大国になる投資を政治は惜しむべきではない
トヨタが落日のパナソニック、ソニーの後を追う
先進国ではステイタスの象徴ではなくなった耐久消費財
超小型車が求められる時代にはトヨタでさえ潰れる
倒産へと向っているパナソニック、ソニー、シャープ
食品と交通にはっきりと表れるデフレの影響
100円玉を自動販売機に入れれば牛丼が出てくる
国内の交通運賃をどんどん下落させるLCCの登場
日本の地方空港も航空産業も息を吹き返していく
デフレ時代を生き抜くための経営者の心構えとは何か
運用能力がない日本の金融機関
インフレ時代に生まれた企業年金は損失を生み出す
なくてもいい投資顧問会社が厚生年金基金に食い込んだ
日本の金融機関には新しい金融商品をつくる人材がいない
消費税増税の持つ大きな意味
国家財政を立て直さないと国内の金融機関が破綻する
消費税率20%の時代は近い将来確実にやって来る

付章日本企業を両断する――会員からの質問

損失隠しで急落したオリンパスの株についてどう考えるべきか
●オリンパス
東京スカイツリーが人気の東武鉄道への投資
●東武鉄道
横浜ベイスターズを買収したDeNAの株
●ディー・エヌ・エー
次期主力戦闘機関連の銘柄について
●三菱重工業/IHI/三菱電機
株価が下がっているエルピーダメモリは買いか?
●エルピーダメモリ
みずほFGの株は今は買いかどうか
●みずほフィナンシャルグループ
大手総合商社の株は買いか?
●三菱商事/三井物産/住友商事/伊藤忠商事/丸紅
大手広告代理店の株は買いか?
●電通/博報堂DYホールディングス/アサツーディ・ケイ
電子部品や半導体関連の企業の株価は?
●村田製作所/京セラ/ディスコ/東京エレクトロン/新川
日本の鉄鋼メーカー今後はどうなるのか?
●新日鉄/住友金属/JFE/東京製鉄
再上場した日本航空の株は買いなのか?
●日本航空
長期投資として注目している企業について
●三菱重工業/IHI/日立製作所/三菱自動車/みずほFG
日本の大手海運会社今後は有望か?
●日本郵船/商船三井/川崎汽船
宅急便のヤマト運輸株は有望か?
●ヤマトホールディングス
建機メーカーの株は買いか?
●コマツ/日立建機
化学メーカーの株価の今後
●住友化学/三井化学/三菱ケミカルホールディングス

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