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長谷川慶太郎




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真実の中国史【1840-1949】

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  • 著者:宮脇淳子/監修:岡田英弘
  • 出版社:李白社/ビジネス社
  • ISBN9784828416489
  • 発売日:10月21日
  • 1600円(税込)

【内容】

●現代中国がつくり上げた"ウソの歴史"を暴く!

私たちが教科書で習ってきた中国の歴史は、中華人民共和国の都合のいいように
書かれたウソの歴史である。しかし日本人は、
戦後の自虐史観によって教科書の歴史が中国の歴史であると信じ込まされてきた。
しかも、日中二国間の関係で歴史を学んできたために、
世界のなかの中国という視点が完全に抜け落ちてしまった。
そもそも日本人は、日本史の歴史同様、中国という国の歴史を
自分たちが考える枠組みで捉え、中国の立場から歴史を見直そうとしない。
本書は、中国の立場から見た中国の歴史を知ることによって、
日本人の歴史観に則らない真実の歴史を解説していく。
歴史とは勝者によってつくられる。毛沢東によって書き換えられた歴史を
鵜呑みにしてきた日本人に、まったく違っていたウソの中国史を暴く。

●教科書で習ってきた中国史は洗脳史でしかない

本書では、これまで私たちが習ってきた中国史が、
勝者によっていかに書き換えられたかという事実を知ることになる。

・アヘン戦争で中国が半植民地化したというウソ
・アヘン戦争敗北の重大性を全く理解していなかった清朝
・なぜわれわれは西太后を学ばされるのか
・使える大使は、当時は李鴻章しかいなかっただけ
・東学党の乱はただの食糧暴動だった
・日清戦争の敗北でナショナリズムが生まれたというウソ
・現代中国で日清・日露戦争を教えない理由
・太平天国の乱は救国運動でも何でもなかった
・孫文は革命家ではなく、大ボラ吹きだった
・袁世凱はそれほど悪人ではない
・21カ条要求は日本にとって当たり前の行動
・自分の利益しか考えなかった軍閥将軍たち
・五・四運動はコミンテルンの陰謀だった
・民族自決はアメリカの利権獲得の罠
・中国ではロシア革命も歴史から消される
・国共合作の意外な重要性
・共産党にイデオロギーなど存在しない
・毛沢東が共産党第一人者になった謎
・張作霖爆殺事件の本当の首謀者
・共産党が国民党に勝った恐ろしい事実 など

数え上げたらキリがないほど、すべてがでたらめな歴史なのである。

●日本の歴史学者は、なぜ洗脳されてしまったのか

戦後、日本の歴史学者は、マルクス主義的歴史観に染められてしまった。
それは、歴史を原始共産制、古代奴隷制、中世封建制、近代資本主義というような
時間軸という枠組みで歴史を語ってしまったことである。
しかし、本来の歴史は古代と現代しかなく、中国を日本の歴史の枠組みで区分しては
本当の歴史が見えてこないのだ。
もともと中国は発展の歴史ではなく、土地の歴史、言いかえれば地域史なのだ。
だから、中国にナショナリズムが生まれるのは、支那事変以降くらいからで、
たとえば、教科書で習ったような「日清戦争の敗北により、ナショナリズムが生まれた」
などというのは、まったくのでたらめなのである。
しかも、国民国家でも何でもない庶民に労働者階級や
ブルジョワジーが生まれるはずもない。
これは搾取、被搾取というような二項対立で分かりやすくつくり上げた、
マルクス主義的歴史観そのものなのだ。
本書では、こうした日本の歴史学者が陥ってしまった
間違った歴史にメスを入れ、正しい歴史を伝えていく。

【プロフィール】

著者:宮脇淳子(みやわき・じゅんこ)
1952年、和歌山県生まれ。京都大学文学部卒業、
大阪大学大学院博士課程修了。博士(学術)。
専攻は東洋史。大学院在学中より岡田英弘から
モンゴル語・満洲語・中国史を、
その後、山口瑞鳳(現東京大学名誉教授)から
チベット語・チベット史を学ぶ。
東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同研究員を経て、
現在、東京外国語大学・国士舘大学非常勤講師。
著書に『モンゴルの歴史』(刀水書房)、『最後の遊牧帝国』(講談社)、
『朝青龍はなぜ強いのか?』『世界史のなかの満洲帝国と日本』
(以上、ワック)などがある。

監修:岡田英弘(おかだ・ひでひろ)
1931年、東京生まれ。専攻は中国史、満洲史、モンゴル史、日本古代史。
1953年、東京大学文学部東洋史学科卒業。
1957年、『満文老檔』の研究により日本学士院賞を受賞。
東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授を経て、
現在、東京外国語大学名誉教授。
著書に『歴史とはなにか』(文春新書)、『倭国』(中公新書)、
『世界史の誕生』『日本史の誕生』『倭国の時代』(以上、ちくま文庫)、
『この厄介な国、中国』(ワック)、『モンゴル帝国から大清帝国へ』
(藤原書店)など多数ある。

【目次】

序章
「真実の中国史」を知る前に
歴史はもともと「古代」と「現代」しか存在しない
日本人と中国人では土地に対する感覚が違う
「普遍的な歴史」などそもそも存在しない
「マルクス主義的歴史観」に染められた日本人
中国に「共産主義」など存在しない
言葉の定義を曖昧にしたまま歴史を語るのは危険
日本人的な発想を捨てて歴史を見る

第一章
中国の半植民地化は「アヘン戦争」からではない(1840~1860)
中国現代史の始まりは日清戦争敗北後からだった
毛沢東が書き換えた、アヘン戦争からの中国現代史
地方の豪族が力を持ち、民衆に国の意識はなかった
清朝はいかに統治し、いかに衰退していくのか
キリスト教は中国人の儲けの糸口にすぎない
中国でアヘンが大流行したのはなぜか
アヘン戦争は清朝にとって地域戦争にすぎなかった
アヘン戦争にショックを受けたのはむしろ日本だった
アヘン戦争の勝利で何も得られなかったイギリス
太平天国の乱を起こした客家とは何者か
太平天国の乱のスローガン「滅満興漢」のウソ
清朝皇帝に中華思想は生まれない
なぜこの時代に纏足が登場するのか
「苦力」は中国の奴隷制度などではない
なぜ歴史の教科書で西太后を学ばされるのか?
軍閥の起源は太平天国の乱にあり
アヘン戦争、太平天国の乱で中国は半植民地化していない

第二章
中国に本当の西洋化など存在しない(1861~1900)
中国の歴史はウソだらけである
中国人は他人をまったく信用していない
孤立無援の中国人と一体感を持って生きる日本人
西洋化を目指した洋務運動は、現代中国とまったく同じ
自分たちは何もしない、名ばかりの洋務運動
この時代に使える大使は李鴻章ただ一人だった
西洋化で科挙はまったく役立たなかった
日本の台湾出兵の真実
琉球問題で負けを認めたがらない清国
フランスにベトナムを取られたことが日清戦争の原因となった
朝鮮の風見鶏外交
下級武士を毛嫌いした朝鮮王妃・閔妃
中国・朝鮮に国際感覚などまったくない
列強による領土の取り合いの末、中国は分割されていく
近代化からもっとも遠い清朝と朝鮮
主権が変われば中国は以前の約束など反古にする
ずる賢い欧米諸国
日本と清が対峙する空白の九年間
歴史的にまったくどうしようもない東学党の乱
日本が一番怖れた戦争
日清戦争は列強対清国の代理戦争だった
日本人の中国観が一変した日清戦争
すべての始まりは日清戦争からである
ロシアの狙いにイギリスが横槍を入れた三国干渉
日清戦争の敗北で中国人のナショナリズムが生まれたというウソ
反キリスト教暴動は民衆の国内格差での衝突だった
革命や暴動はナンバーツーが起こす
義和団の乱のスローガン「扶清滅洋」に扶清など存在しない
義和団鎮圧は日本にとって誇るべき対外活動だった
義和団の乱で中国の半植民地化が決定的となった

第三章
国とは呼べない中華民国からはじめて国家意識が生まれる(1901〜1930)
教えられたことに疑いを持つという教訓
中国の新しい時代は義和団の乱以降に始まる
中国で日露戦争が過小評価される理由
中国は日本のおかげで、いまの東北地方が存在すると書くべき
客家コネクションで登場する孫文の本当の姿
孫文の辛亥革命は本当はたいしたことはない
ただの西洋かぶれの康有為らの新しい思想
孫文の三民主義と清朝を倒すことは無関係
辛亥革命の成功は日本の日露戦争のおかげ
孫文より袁世凱のほうが中国史では重要
辛亥革命でなぜ清朝は生き残ったのか
なぜ孫文は袁世凱に地位を譲り、袁世凱は独裁に走るのか
袁世凱は、それほど悪い人物ではない
日本が二十一カ条の要求を出した当然の理由
なぜ二十一カ条の要求は、もめる原因になったのか
戦国時代に逆戻りした軍閥の乱立
革命辞さない大ボラ吹き孫文
共産党がつくり上げた五・四運動の実態
五・四運動は二十一カ条要求を利用したコミンテルンの陰謀だった
ナショナリズムの始まりもつくられたウソにすぎない
民族自決はアメリカが中国から利益を得るための罠
中国にはもともとイデオロギーなど存在しない
中国ではロシア革命さえも消し去られる
あやしい共産党の誕生と毛沢東の登場
共産党、国民党、軍閥は力関係で動くだけの集団
中国は第一次大戦に滑り込み参加しただけなのに大きな顔をしようとした
農民を教育した共産党というのはまったくのウソ
国共合作で共産党と孫文は助けられたにすぎない
孫文が評価されてしまう本当の理由
"党"というと組織だと勘違いする日本人
国民党対共産党の争いは中華人民共和国成立まで進む

第四章
歴史上、一度もまとまったことのない中国(1931〜1949)
中国の地名が何度も変わるのはなぜか
「共産主義」対「帝国主義」という考え方の愚
張作霖爆殺事件はコミンテルンのでっち上げだった
反共産主義、反コミンテルンが国民党を大きくした
世界が満洲建国を認めた裏の事情
本当は日本の満洲を望んでいた中国人
中華ソビエト政府とは名ばかりのやくざの根城
蒋介石の金ヅルはやはり列強だった
毛沢東の長征はライバルを殺す旅だった
共産党も国民をまとめるのは孔子しかいなかった
「八・一宣言」は毛沢東が第一人者となった重要な出来事
張学良がコミンテルンに憧れた最大の理由
支那事変は中国がまとまるきっかけをつくった
コミンテルンの本当の意図とソ連嫌いの毛沢東
国共対立はアメリカ対ソ連の代理戦争にすぎない
人民解放軍が国民党に勝った知られざる真実
中国に残された日本人は、共産・国民両軍に働かされていた
中華人民共和国の成立は、ただ宣言にすぎなかった

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